トイプードル 〜子犬の価格について〜
ワンちゃん、子犬には規定された定価がありません。
つまり販売者の独断で、売れる価格ならば3000円だろうが100万円だろうが良いわけです。
ただ、それが妥当か否かを判断するのは、ほぼ素人であるお客様です。
恐ろしい業界ですね・・・
当方では15万〜25万ほどが多い価格帯で、条件や犬質で個々に判断します。
一部ペットショップへ譲渡した子犬は、10万〜それ以上がオンされているようです。
世間的には、50〜80万クラスや100超えも多くなり、ビックリです。
でも、福岡中心部のペットショップ知人によると、よく売れてるらしく、ローンなので若い方も無理なく購入されるとのことです。
願わくば、せめて犬質に比例していてほしいものです。
先日、お客様が比較検討のため市街地のペットショップへ行ってきたとのこと。
「ティーカッププードル」を探して。
店頭には、気に入る子犬はおらず「ティーカッププードルはいますか?」と聞くと、「ティーカッププードルは注文になりますので、200万円です」とのこと。
「に、に、にひゃくまん?????」と漫画みたいな反応になったらしく、サイズについての説明もないまま、ティーカップとして受注し、入金後、後日お渡しとなる旨の案内だったそうです。(2017.3月談:福岡市)
それを聞いた後なら、70万だってお安く感じて、すぐに契約しそうですね。
少しでも、トイプードル、子犬の目利になっていただきたいので、お役に立てたら嬉しいです。
◆血統
チャンピオン血統など、両親・祖父母にタイトルがある→ 高
タイトル保持でも、その子犬が良質とは限らない
モデルの子孫はすべて素晴らしい!?とは限らないが、突然に悪質犬が生まれる率も低いので、タイトルは大きな目安となる
◆犬舎
ドッグショー出陣犬舎の子犬→ 高
ブリーダーには、ショータイプ、一般、家庭タイプなどがある。
ショーブリーダーは、専門犬種で全国のドッグショーを回りタイトルを獲得する。飼養スタイルもショー用がメインで、子犬もショーチャレンジするブリーダーや個人へ譲渡販売されることが多い。犬質の見極めもあり子犬を渡す月齢は遅くなる。
ここからチャンピオン犬は、その種の維持や交配に活躍する。遠征費用やワンランク上の犬質を期待してもオンされ、高くなる。
一般ブリーダーには、
自分で販売まで行う直販(弊舎のような)タイプと、オークションや競り市に出すタイプ、チェーン店や小売店へ卸すタイプがある。
オークションは、例えどんな欠点があっても価格が付き引き取ってもらえるので、古くからある商売として安定したスタイル。しかし、犬質は求めないので、安く取引きされ問題も多い。個人相手ではないので、契約や保証の面倒がない。
ペットの犬に出産させて販売を始めたのが近年増えている、家庭ブリーダー。自分が購入した価格で子犬を売れば儲かる!との安易な考えから行うも、行政不認可、知識経験不足、交配出産費用、犬質、環境、想定外費用、駆虫、ワクチン対応、保証など、当然ながら問題も多い。
ブリーダー直販としては、ブリーダーとオーナー様の契約、販売でありお互いが見え安心できます。
売るためだけのウソを言っても、いずれバレてしまいます。
例えば・・「3kgくらいになります」と販売して1年後に倍??6kgになったとしたら!!!
ペットショップでよくあるトラブルですが、家系のサイズを知っており、経験があれば考えられない説明です。
ブリーダー、販売者の責任から逃れられない反面、成長後の様子を知ることができ、遺伝性疾患などの発生がないことを確認できるのはメリット。成長後のデータ収集にもなり、今後のご案内に役立っている。
◆高くなる外的条件
大きさ、サイズが小ぶり→ 高
カラー(レッド、アプリコット、シルバー)→ 高
性別女の子→ 高
マズル短め→ 高
※各、見極めやポイントは細かくあります。
この他、血統、可愛さ、バランス、身体的マイナス点(噛み合わせ、出べそ、ヘルニア、パテラ、毛ぶきなど)を考慮して総合的に判断します。
例えば、レッドの余り可愛くない小ぶりの女の子と、ブラックの普通サイズでめちゃ可愛い男の子がいたとしたら、同等、もしくは後者が高くなる場合も多いです。
<カラー>
レッド→ テディベア人気に釣られ高騰したまま。人気は一段落しており交配数は減少ぎみ
アプリコット→ 中間カラーで生涯の変色、脱色が少なく根強い人気
シルバー→ 希少カラー。上品イメージもあり高めでも安定した人気キープ
クリーム→ 安定、並み。管理ができるブリーダー保有
ホワイト→ クリーム同様で更に涙焼けも目立つため、管理できるブリーダーしか取り組まない
ブラウン→ 希少カラー、並み。まだらに脱色する場合も多く、ブラウンを得意とする信頼できる業者を選ぶ
ブラック→ 色だけでいうと安価な部類。若年、おしゃれ派に安定人気。写真で分かりにくく可愛さは対面確認を!
ミスカラー→ 足先や胸元に白が混ざるなど。ペットであれば問題なし、むしろワンポイントで可愛いく、値引き有り
2色カラー→ 稀に生まれるブラックタンなど。本来ないカラーなので高
◆パテラ(膝蓋骨脱臼)
小型犬に多く、トイプードルのほとんどが持っているパテラ(関節が外れやすい)、外傷の場合もありますが、確認すべきは先天性とそのグレード。
通常健診で「パテラ1〜2」と診断される健康レベルの場合は、子犬の成長期にフローリングで滑って転ぶ、ねじって転ぶことを裂け、カーペットなどで遊んだり、走ったりしながら足腰に筋肉を付け丈夫に成長していけば問題ない、成長過程と判断されます。
ぴょんぴょんジャンプする子は、丈夫な子です。
グレード1〜2→ 通常販売
軽症、気付かない場合も多く経過観察。
子犬期の成長過程で足腰に筋肉が付き、丈夫になる傾向です。
一般的には、健康的にも生活にも問題なしとされます。
グレード3
ほとんど脱臼している状態で、押すと戻りますが、膝を曲げて歩いたりします。
状況により要手術
グレード4
押しても戻らず修復不能、屈んで歩いたりします。
要手術
グレード3〜4を説明なく販売されるケースもあります。
遺伝性のないグレード1〜2を販売するのが、良識ある販売者、ブリーダーです。
熟練ブリーダーであれば、健診前でも見分けられます。
◆環境など
安く販売するためには、どこかで利益確保されています!
犬舎、施設が汚い、劣悪環境→ 安
安価なフード使用→ 安
ハードな繁殖をしている→ 安
成犬飼養環境が悪い→ 安
親犬の犬質レベル低→ 安
良質ペットフード、空調完備、犬舎衛生、全犬の予防接種など健康維持、全犬のシャンプーお手入れ、運動、日光浴、愛情面など全てに配慮してこそ優良ブリーダーといえます。
◆販売者スタイル
東京、有名地→ 高
一部、ペットショップ→ 高
お台場に行けば100万で売れるから、こっちでは出さないよ・・・というのは専門ブリーダー談。
どんな犬もウチで陳列すれば、ウチのブランドになる・・・有名ペットショップ談。
出生日を遅らせて血統書を作ってほしい・・・ペットショップ担当者依頼。
など残念な声も入ってきます。
販売スタイル、経路は以下のようなものがあり、そのいずれもが、それそれの価格判断となります。
一般的には、中間業者までは購入する側がプロであり、相場や犬質に照らし合わせ売買成立しています。
最終購入者であるオーナー様においては、その対価に納得してご予約されるようお勧めします。
ブリーダー→ 中間業者→ ペットショップ→ オーナー様
ブリーダー→ オークション、競り市→ ペットショップ→ オーナー様
ブリーダー→ オーナー様
失敗しないためには、何でも聞く、相談してみる!
教えてくれない、知識がない、対応が悪い、販売後のフォローがない、やたら安い・・・怪しいです。